もりのくまの”M's Grab Bag”が「くまの雑記帳」で再出発。観劇記録、コンサートの記録、おいしいもの記録が中心の雑記帳です。


by a_bear_in_woods
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『Daddy Long Legs あしながおじさんより』@クリエ 9月6日マチネ

最近、時々芳雄君のファンではない観劇パートナーと一緒に見に行く機会が増えています。
今回は先輩であり友人である人と「三銃士」に続いて1年ぶり2度目のご同行です。
ストレートプレイやこの日、観劇後に聞いた話ではちょっと偏った嗜好でミュージカルも、ともかく舞台の観劇でも私よりずっと先輩な方です。

色々とあって、今回はとっても良いパートナーでした。
だって、まずは幕が上がる前(というと変だな、幕は無い舞台だったから(笑))から、見えているセットの書斎の様子に二人して「こんな部屋に住みたい!」だもの(笑)。

さて、作品は子供の頃、タイトルは聞いていた本が原作。
読んだ記憶もあるけど、細かなエピソードまではもう覚えていない。(原書に取り組み中だけど「時間が無い」を言い訳に進んでいない。)

だけど私もだけど、ほとんどの人は「孤児とその子を援助したおじさんの物語」として記憶している有名なYA小説。

そして出演者は二人だけのミュージカル。

原作自体、突然、謎のパトロンから援助を受けて大学教育を受けることになった少女ジルーシャがスミスと明らかに偽名を名乗るパトロンに向けての手紙で構成されていて、登場人物はすべて彼女の手紙の中の話の登場人物でしかない。

だから、舞台上が二人だけってのは当然な流れ。

でも、その二人が1通の手紙を交互に読ん(歌う)だり、あるいはハモったり、フーガ?カノン?のように追いかける様に歌ったりしていく。

最初は読み手でしかなかったはずのジャーヴィスはある時点で、手紙の登場人物になる!
ここから、ジャーヴィスとジルーシャはシーンによっては対峙した演技も差し込まれてくる。
そしてそれと同時に、手紙を読むシーンのジャーヴィスには苦悩が始まる。

出だしの、ほとんどジルーシャのモノローグのシーンではジルーシャ役の坂本真綾さんがさすが声優!といった感じの多彩な声色を使っての一人芝居のシーンが続くのだけれども、その真綾さんがかわいい!!
私にとって、彼女はガンダムの声優さん、だったけど、今回はもう、見事にかわいらしい少女ジルーシャ。
そして、くるくる変わる表情と豊かな声のヴァリエーションがとても素敵でした。

芳雄君のジャーヴィスは苦悩しているシーンはシリアスなんだけど何せ、自分が蒔いた種なわけだから、どっか憎めないおかしさがあるし、ジルーシャの手紙の登場人物としてジャーヴィスはジルーシャの筆力(舞台上では歌詞と歌の力)でコミカルに動く。
その二つをメリハリをつけて芳雄君が演じていて、コミカルなシーンでは大いに笑い、そして苦悩するシーンでは切なくなる。

切なさの最たるシーンが『チャリティー』を歌うシーン。
歌詞の中でチャリティーの与える側、そして受ける側の気持ちや、そしてそのせいで立ちはだかってしまった「壁」などを歌うんだけど、この歌、すごく好きです。
同行の友人もこの歌がやはり印象に強く残ったと言ってくれて、そのあたりから観劇後の会話もとても色々盛り上がりました。

大きな山場はない、7月のルドルフのようなドラマチックな壮大な曲もないけど、一つ一つがとても丁寧に作られたものを積み重ねて出来上がった、素敵な作品だと感じました。

もちろん、大劇場の壮大なミュージカルも楽しいけれど、こう言う小さな、でも心が温かくなる作品も好き。

ほんの2ヶ月の間でこんなに違うタイプの作品に出てくれるなんて、芳雄君!すごいぞ!

と、べた褒めで終了(笑)。

いいのだ、だって昨日は観劇の前後も本当にすごくいい一日だったんだから。
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by a_bear_in_woods | 2012-09-07 20:34 | Theatergoing